付録 ===================================================== コンポーネントのプロパティ --------------------------------------------- PsychoPy Builder 1.82.02で利用できるコンポーネントのプロパティを表にまとめました。最初に各コンポーネントに共通しているプロパティについて解説し、続いて個々のコンポーネントのプロパティを列挙していきます。 なお、日本語のプロパティ名の後ろに括弧書きでPsychoPyの言語設定を英語にした時のプロパティ名を示します。psychopy-usersメーリングリストで質問したり、海外のwebサイトを検索するときは英語のプロパティ名を使用した方がよいでしょう。 共通プロパティ(一部のコンポーネントを除く) ^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^ 名前に関するプロパティ ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ **名前** (**Name**) Builder内でコンポーネントを識別するための名前を指定します。Pythonの変数名として解釈でき、かつBuilderの内部で使用されていない文字列でなければなりません。Pyhtonの変数名として使用できるのは以下の条件を満たす文字列です。 - 1文字目が英文字かアンダーバー( _ ) - 2文字目以降が英数字かアンダーバー - Pythonの予約語ではない。 大文字と小文字は区別されますので、Fooとfooは別の変数名です。また、1文字目がアンダーバーの変数名はPythonでは特別な意味を持つので使用しない方がよいでしょう。 時間制御に関するプロパティ ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ **開始** (**Start**) コンポーネントが有効になるタイミングを指定します。以下の値から選択します。 - 時刻 (秒) (time(s)) … ルーチン開始からの経過時間 (秒) - フレーム数 (frame N) … ルーチン開始からのフレーム数 - 条件式 (condition) … 条件式 **予想開始時刻** (**Expected start (s)**) **開始** の値に変数や条件式が指定された時に、ルーチンペイン上でバーを表示するために用います。 **終了** (**Stop**) コンポーネントが終了するタイミングを指定します。以下の値から選択します。 - 実行時間 (秒) (duration(s)) … 有効になってからの経過時間 (秒) - 実行時間 (フレーム数) (duration(frames)) … 有効になってからのフレーム数 - 時刻 (秒) (time(s)) … ルーチン開始からの経過時間 (秒) - フレーム数 (frame N) … ルーチン開始からのフレーム数 - 条件式 (condition) … 条件式 **予想実行時間** (**Expected duration (s)**) **終了** の値に変数や条件式が指定された時に、ルーチンペイン上でバーを表示するために用います。 色に関するプロパティ ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ **色** (**Color**) web/X11 Color nameによる色名、16進数表記のwebカラー、または色空間内の座標値で色を指定します。座標値で指定する場合は $ が必要になりますのでご注意ください。web/X11 Color nameは :numref:`fig-color-names` 、 16進数表記のwebカラーについては :ref:`topic-hexadecimal-color-value` を参照してください。 **色空間** (**Color space**) **色** で色空間の座標値を指定するときに適用される色空間を指定します。第2章を参照してください。 単位に関するプロパティ ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ **単位** (**Units**) 各パラメータの値に適用する単位を選択します。以下の値から選びます。 :ref:`section-position-size` および :ref:`topic-visual-angle` を参照してください。 - 実験の設定に従う (from exp settings) … 実験の設定に従います。 - cm … 視角を用います。モニターの寸法が適切に設定されている必要があります。 - pix … ピクセルを用います。 - norm … スクリーンの幅と高さを±1に換算した単位を用います。 - deg … 視角を用います。視角の計算には近似式を用います。モニターの寸法と視距離が適切に設定されている必要があります。 - degflat … degと同様ですが、視角を正確に計算します。 - degflatpos … degと同様ですが、刺激の位置に関してのみ視角を正確に計算します。 Patchコンポーネントのプロパティ ^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^ 画像ファイルや縞模様などを描画します。このコンポーネントが使用しているPsychoPyのPatchStimが廃止(deprecated)となっており、過去にこのコンポーネントを使用して作成された実験をサポートするために残されているものと思われます。新しく実験を作成する時にはImageコンポーネントまたはGratingコンポーネントを使うことをお勧めします。 PatchコンポーネントのプロパティはImageコンポーネントおよびGratingコンポーネントの対応するプロパティを参照してください。 Textコンポーネントのプロパティ ^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^ 文字列を画面に表示するコンポーネントです。Unicode対応で日本語の文字列もそのまま表示できます。 **名前** (**Name**) 「名前に関するプロパティ」を参照してください。 **開始** (**Start**), **終了** (**Stop**) 「時間制御に関するプロパティ」を参照してください。 **色** (**Color**), **色空間** (**ColorSpace**) 「色に関するプロパティ」を参照してください。 **フォント** (**Font**) フォント名を指定します。 **文字の高さ $** (Letter height $) 文字の縦方向の大きさを正の数値で指定します。**単位** の設定に従います。 **位置 [x, y] $** (**Position [x, y] $**) 刺激の中心のX座標とY座標を表す値を指定します。**単位** の設定に従います。 **文字列** (**Text**) 表示する文字列を指定します。改行も表示に反映されます。 **反転** (**Flip (mirror)**) 文字列を反転して表示します。horizなら水平方向、vertなら垂直方向に反転します。反転したくない場合は空欄にしておきます。 **不透明度** (**Opacity $**) 刺激の透明度を0.0~1.0の実数で指定します。0が透明、1が不透明です。 **回転角度 $** (**Orientation $**) 刺激の回転角度を数値で指定します。単位はdegで、時計回りが正の方向です。 **単位** (**Units**) 「単位に関するプロパティ」を参照してください。 **折り返し幅 $** (**Wrap width $**) 正の実数 文字列の折り返し幅を指定します。表示する文字列の幅がこの値より長い場合は自動的に折り返されます。 Imageコンポーネントのプロパティ ^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^ 画像ファイルを画面に表示するコンポーネントです。上下や左右に反転して提示したり、拡大縮小をしながら提示したりすることができます。JPEG、PNG、TIFF、GIFをはじめとするさまざまな画像を表示できます。 **名前** (**Name**) 「名前に関するプロパティ」を参照してください。 **開始** (**Start**), **終了** (**Stop**) 「時間制御に関するプロパティ」を参照してください。 **画像** (**Image**) 画像ファイル名を指定します。Gratingコンポーネントと同様にsinと記入して縞模様を描いたりすることも出来ますが、縞模様を描く場合はGratingコンポーネントを使うべきです。 **位置 [x, y] $** (**Position [x, y] $**) 刺激の中心のX座標とY座標を表す値を指定します。**単位** の設定に従います。 **サイズ [w, h] $** (**Size [w, h] $**) 幅と高さを指定します。数値が一つだけの場合は幅と高さに同一の値を指定したものとみなされます。数値が二つの場合は順番に幅、高さの値とみなされます。 **単位** の定義に従います。 **回転角度 $** (**Orientation $**) 刺激の回転角度を数値で指定します。単位はdegで、時計回りが正の方向です。 **不透明度** (**Opacity $**) 刺激の透明度を0.0~1.0の実数で指定します。0が透明、1が不透明です。 **単位** (**Units**) 「単位に関するプロパティ」を参照してください。 **色** (**Color**), **色空間** (**ColorSpace**) 「色に関するプロパティ」を参照してください。 **水平に反転** (**Flip horizontally**) 画像を左右反転します。 **垂直に反転** (**Flip vertically**) 画像を上下反転します。 **補間** (**Interpolate**) 第4章のGratingコンポーネントの解説を参照してください。 **マスク** (**Mask**) circle, gauss, raisedCos, 画像ファイル名, Noneのいずれかを指定します。 :ref:`section-grating-component` を参照してください。 **テクスチャの解像度** (**Texture resolution $**) 32, 64, 128, 256, 512から選択します。 :ref:`section-grating-component` を参照してください。 Movieコンポーネントのプロパティ ^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^ 動画ファイルを再生するコンポーネントです。 **名前** (**Name**) 「名前に関するプロパティ」を参照してください。 **開始** (**Start**), **終了** (**Stop**) 「時間制御に関するプロパティ」を参照してください。 **Routineを終了** (**Force end of Routine**) 動画再生が終了した時に強制的にルーチンを終了します。 **バックエンド** (**backend**) 動画再生に用いるライブラリをavbinまたopencvのいずれかから選択します。 :ref:`topic-movie-backend` を参照してください。 **動画ファイル** (**Movie file**) 再生する動画のファイル名を指定します。 **不透明度 $** (**Opacity $**) 刺激の透明度を0.0~1.0の実数で指定します。0が透明、1が不透明です。 **回転角度 $** (**Orientation $**) 刺激の回転角度を数値で指定します。単位はdegで、時計回りが正の方向です。 **位置 [x, y] $** (**Position [x, y] $**) 刺激の中心のX座標とY座標を表す値を指定します。**単位** の設定に従います。 **サイズ [w, h] $** (**Size [w, h] $**) 幅と高さを指定します。数値が一つだけの場合は幅と高さに同一の値を指定したものとみなされます。数値が二つの場合は順番に幅、高さの値とみなされます。 **単位** の定義に従います。 **単位** (**Units**) 「単位に関するプロパティ」を参照してください。 Apertureコンポーネントのプロパティ ^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^ 画面を「穴」で切り抜くコンポーネントです。このコンポーネントはルーチンペインにおける描画順序の影響を受けません。つまり、Apertureコンポーネントの上に他の刺激を重ね書きしようとしてもApertureコンポーネントに切り抜かれてしまいます。 **名前** (**Name**) 「名前に関するプロパティ」を参照してください。 **開始** (**Start**), **終了** (**Stop**) 「時間制御に関するプロパティ」を参照してください。 **サイズ $** (**Size $**)正の実数 「穴」の直径をしめす値を指定します。他のコンポーネントの **サイズ [w, h] $** と異なり幅と高さを別々の値にすることはできません。 **位置 [x, y] $** (**Position [x, y] $**) 刺激の中心のX座標とY座標を表す値を指定します。**単位** の設定に従います。 **単位** (**Units**) 「単位に関するプロパティ」を参照してください。 Gratingコンポーネントのプロパティ ^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^ 縞模様が描かれた長方形を描くコンポーネントです。縞模様の向きや幅をパラメータで調整できます。また、マスクと呼ばれる機能を使って長方形を丸く切り抜いたり、周辺を丸くぼかしたりすることが出来ます。これらのパラメータを組み合わせると視知覚の実験でよく用いられるGaborパッチなどを簡単に描くことが出来ます。 **名前** (**Name**) 「名前に関するプロパティ」を参照してください。 **開始** (**Start**), **終了** (**Stop**) 「時間制御に関するプロパティ」を参照してください。 **色** (**Color**), **色空間** (**ColorSpace**) 「色に関するプロパティ」を参照してください。第4章のGratingコンポーネントの解説も参照してください。 **不透明度 $** (**Opacity $**) 刺激の透明度を0.0~1.0の実数で指定します。0が透明、1が不透明です。 **回転角度 $** (**Orientation $**) 刺激の回転角度を数値で指定します。単位はdegで、時計回りが正の方向です。 **位置 [x, y] $** (**Position [x, y] $**) 刺激の中心のX座標とY座標を表す値を指定します。**単位** の設定に従います。 **サイズ [w, h] $** (**Size [w, h] $**) 幅と高さを指定します。数値が一つだけの場合は幅と高さに同一の値を指定したものとみなされます。数値が二つの場合は順番に幅、高さの値とみなされます。 **単位** の定義に従います。 **単位** (**Units**) 「単位に関するプロパティ」を参照してください。 **テクスチャ** (**Texture**) 描画する縞模様の形状をsin, sqr, saw, tri, sinXsin, sqrXsqr, gauss, radRamp, raisedCos, 画像ファイル名, Noneのいずれかで指定します。Sinは正弦波、sqrは矩形波、sawはノコギリ波、triは三角波です。波の一周期分の画像ファイルを指定することによって、任意の波形の縞模様を描くことも出来ます。sinXsin、sqrXsqrは水平方向と垂直方向の正弦波/矩形波の重ねあわせです。radRampとraisedCosは中心から周辺に向かって輝度が変化する円形の模様を描きます。Noneを指定すると **色** で指定された色で塗りつぶした長方形が描かれます。 :ref:`topic-grating-texture-property` を参照してください。 **マスク** (**Mask**) circle, gauss, raisedCos, 画像ファイル名, Noneのいずれかを指定します。 :ref:`section-grating-component` を参照してください。 **補間** (**Interpolate**) 第4章のGratingコンポーネントの解説を参照してください。 **位相 (周期に対する比)$** (**Phase (in cycles) $**) 描画する波形の位相を指定します。縞模様をずらしたい時に指定します。 **空間周波数 $** (**Spatial Frequency $**) 実数または実数を二つ並べたシーケンスを用いて空間周波数(波形の繰り返し回数)を指定します。単位がcm、degの場合はそれぞれ1cm、1degあたりの繰り返し回数を表します。pixは「指定された値×Sizeの幅」の回数繰り返す波が描かれます。normの場合は刺激の幅に対する繰り返し回数を表します。 通常は値を一つ指定すればよいですが、波形を画像ファイルとして読み込んでいて水平垂直の両方向に繰り返したい場合は水平方向と垂直方向の繰り返し回数を並べたリストを指定します。 :ref:`section-grating-component` を参照してください。 **テクスチャの解像度** (**Texture resolution $**) 32, 64, 128, 256, 512から選択します。 :ref:`section-grating-component` を参照してください。 Dotsコンポーネントのプロパティ ^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^ 一様に運動する小さな点を大量に描くコンポーネントです。運動視の研究などに用います。Polygonコンポーネントを大量に用いるよりPCへの負担が軽く、高速に描画できます。以下の解説では、点が描画される範囲をフィールドと呼んでいます。また、指定された方向に動く点をターゲット、それ以外の方向に動く点をノイズと呼んでいます。 **名前** (**Name**) 「名前に関するプロパティ」を参照してください。 **開始** (**Start**), **終了** (**Stop**) 「時間制御に関するプロパティ」を参照してください。 **色** (**Color**), **色空間** (**ColorSpace**) 「色に関するプロパティ」を参照してください。 **フィールドの位置 $** (**Field position $**) 実数を二つ並べたリストで刺激の中心のX座標とY座標を表す値を指定します。 **単位** に従います。 **フィールドの形状** (**Field shape**) フィールドの形状を指定します。「楕円」(circle)または「長方形」(square)を指定できます。 **フィールドの大きさ** (**Field size $**) 実数または実数を二つ並べたシーケンスでフィールドの幅と高さを指定します。数値が一つだけの場合は幅と高さに同一の値を指定したものとみなされます。数値が二つの場合は順番に幅、高さの値とみなされます。 **単位** に従います。 **コヒーレンス** (**Coherence $**) 0.0~1.0の実数でターゲットの割合を指定します。例えば0.8ならば80%の点がターゲットで、20%の点がノイズです。 **方向 $** (**Direction $**) ターゲットが運動する方向を実数で指定します。単位はdegで時計回りが正の方向です。 **ドットの寿命 $** (**Dot lifetime $**) 点が消滅するまでのフレーム数を整数で指定します。例えば3であれば個々の点は3フレーム描画されると消滅して次のフレームでは新たな場所に出現します。-1を指定すると点がフィールド外に出るまで消滅しません。 **ドットの大きさ $** (**Dot size $**) 点の大きさを正の実数で指定します。単位はpixです。 **単位** の影響を受けないので注意してください。 **ドット数 $** (**Number of dots $**) 運動する点の個数を正の整数で指定します。 **ノイズドット** (**Noise dots**) ノイズの運動を指定します。「一定方向」(direction)であればノイズは一定方向に動き続けます。「ランダム位置」(position)であればフレーム毎にランダムな位置に出現します。「ランダムウォーク」(walk)であればフレーム毎に運動方向が変化します。 **シグナルドット** (**Signal dots**) 「同一方向」(same)を指定すると、ターゲットは消滅するまでその方向に動き続けます。「異なる方向」(different)を指定すると、フレーム毎にランダムにターゲットとなる点が入れ替わります。 **速度 $** (**Speed $**) 点が1フレーム毎に移動する距離を正の実数で指定します。 **単位** に従います。 Polygonコンポーネントのプロパティ ^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^ 正多角形を描画します。輪郭線と塗りつぶしの色を別々に指定できます。 **名前** (**Name**) 「名前に関するプロパティ」を参照してください。 **開始** (**Start**), **終了** (**Stop**) 「時間制御に関するプロパティ」を参照してください。 **頂点数** (**N Vertices**) 2以上の整数を指定します。3以上であれば、指定された値の個数の頂点を持つ正多角形が描かれます。十分に大きい値を指定することで円を描くことも出来ます。 **輪郭線の幅 $** (**Line width $**) 正の実数で線の幅を指定します。単位はpixです。 **単位** の影響を受けないので注意してください。 **不透明度 $** (**Opacity $**) 刺激の透明度を0.0~1.0の実数で指定します。0が透明、1が不透明です。 **回転角度 $** (**Orientation $**) 刺激の回転角度を数値で指定します。単位はdegで、時計回りが正の方向です。 **位置 [x, y] $** (**Position [x, y] $**) 刺激の中心のX座標とY座標を表す値を指定します。**単位** の設定に従います。 **サイズ [w, h] $** (**Size [w, h] $**) 幅と高さを指定します。数値が一つだけの場合は幅と高さに同一の値を指定したものとみなされます。数値が二つの場合は順番に幅、高さの値とみなされます。 **単位** の定義に従います。 **単位** (**Units**) 「単位に関するプロパティ」を参照してください。 **塗りつぶしの色** (**Fill color**) 塗りつぶし色を指定します。Noneを指定すると塗りつぶされません。色の指定については「色に関するプロパティ」を参照してください。 **塗りつぶしの色空間** (**Fill color space**) 塗りつぶし色の色空間を指定します。「色に関するプロパティ」を参照してください。 **補間** (**Interpolate**) 第4章のGratingコンポーネントの解説を参照してください。 グラフィックチップのドライバに対する描画方法の指示です。通常は標準の値で構いませんが、刺激画像に斜めの隙間などが表示されてしまう場合は変更してみてください。 **輪郭線の色** (**Line color**) 輪郭線の色を指定します。Noneを指定すると輪郭線が描かれません。色の指定については「色に関するプロパティ」を参照してください。 **輪郭線の色空間** (**Line color space**) 輪郭線の色の色空間を指定します。「色に関するプロパティ」を参照してください。 Soundコンポーネントのプロパティ ^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^ 音を鳴らします。音は音声ファイル名を指定することが出来るほか、AやBfl(B♭)、Csh(C#)のようにキーコードで指定したり、周波数で指定できたりします。 **名前** (**Name**) 「名前に関するプロパティ」を参照してください。 **開始** (**Start**), **終了** (**Stop**) 「時間制御に関するプロパティ」を参照してください。 **音** (**Sound**) 音声ファイル名、A Bsh Cshといったキーコード、または周波数を指定します。 **ボリューム $** (**Volume $**) 音の大きさを0.0から1.0の値で指定します。 Keyboardコンポーネントのプロパティ ^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^ キーボードのキーが押されたことを検出して記録します。 **名前** (**Name**) 「名前に関するプロパティ」を参照してください。 **開始** (**Start**), **終了** (**Stop**) 「時間制御に関するプロパティ」を参照してください。 **Routineを終了** (**Force end of Routine**) キーが押された時点でルーチンを強制終了します。 **検出するキー $** (**Allowed keys $**) キー名をカンマ区切りで並べた文字列で、キー押しを監視するキーを指定します。 **記録** (**Store**) 実験結果ファイルに保存する内容を指定します。「最後のキー」(last key)ならルーチンが終了した時点で最後に押されたキー、「最初のキー」(first key)ならそのルーチンで最初の押されたキー、「すべてのキー」(all keys)ならそのルーチンで押されたすべてのキーを保存します。「なし」(nothing)ならそのルーチンで押されたキーはすべて保存されません。 **Routineを終了** を指定している場合は、キーが押された時点でルーチンが終了するので「なし」以外はいずれも同じ結果となります。 **正答を記録** (**Store correct**) そのルーチンにおいて「正しい」キー押し反応がある場合に、押されたキーが正解であったか否かを記録します。 **正答** (**Correct answer**) 正解のキーを指定します。 **正答を記録** がチェックされていない時にはこのプロパティは表示されません。 **開始前のキー押しを破棄** (**Discard previous**) ルーチンが始まるときに、それ以前に押されたキー入力を破棄します。このチェックがついていないと、ルーチンが開始される直前に実験参加者がキーを押してしまった時に誤ってルーチン開始後に押されたキーとして検出される場合があります。通常はチェックしておくべきです。 cedrusButtonBoxコンポーネントのプロパティ ^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^ Cedrusの反応ボタンボックスを用いて反応を記録するコンポーネントです。特定のハードウェア専用のコンポーネントなので詳細は省略します。 Mouseコンポーネントのプロパティ ^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^ マウスのボタン押しを検出、記録したり、マウスカーソルの座標を記録したりします。 **名前** (**Name**) 「名前に関するプロパティ」を参照してください。 **開始** (**Start**), **終了** (**Stop**) 「時間制御に関するプロパティ」を参照してください。 **ボタン押しでRoutineを終了** (**End Routine on press**) マウスのボタンがクリックされた時点でルーチンを強制終了します。 **マウスの状態を保存** (**Save mouse state**) マウスの状態を保存するタイミングを指定します。第8章の解説を参照してください。 **時刻の基準** (**Time relative to**) 保存される時刻の起点を指定します。routineであればルーチンが開始された時刻、「実験開始時」(experiment)であれば実験が開始された時刻が起点となります。 RatingScaleコンポーネントのプロパティ ^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^ レーティングスケールを表示し、反応を記録するコンポーネントです。非常に複雑なコンポーネントなので :ref:`section-ratingscale-component` を参照してください。 Microphoneコンポーネントのプロパティ ^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^ マイクから音声を記録します。 **名前** (**Name**) 「名前に関するプロパティ」を参照してください。 **開始** (**Start**), **終了** (**Stop**) 「時間制御に関するプロパティ」を参照してください。 **ステレオ** (**Stereo**) マイクがステレオか否かを指定します。 ioLabsButtonBoxコンポーネントのプロパティ ^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^ ioLabsの反応ボタンボックスを用いて反応を記録するコンポーネントです。特定のハードウェア専用のコンポーネントなので詳細は省略します。 Staticコンポーネントのプロパティ ^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^ スクリーンを更新する必要がない時間帯に次の刺激などの準備をするために使用します。 **名前** (**Name**) 「名前に関するプロパティ」を参照してください。 **開始** (**Start**), **終了** (**Stop**) 「時間制御に関するプロパティ」を参照してください。 **カスタムコード $** (**Custom code $**) ツールチップによると更新終了時にここに挿入されたコードが実行されるということですが、バージョン1.82.02では無視されるようです。 Codeコンポーネントのプロパティ ^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^ 実験へPythonのコードを挿入するためのコンポーネントです。 **名前** (**Name**) 「名前に関するプロパティ」を参照してください。 **実験開始時** (**Begin Experiment**) 実験開始時にここに記入されたコードが実行されます。 **Routine開始時** (**Begin Routine**) ルーチン開始時にここに記入されたコードが実行されます。 **フレーム毎** (**Each Frame**) ルーチン中でフレームが更新されるたびにここに記入されたコードが実行されます。 **Routine終了時** (**End Routine**) ルーチン終了時にここに記入されたコードが実行されます。 **実験終了時** (**End Experiment**) 実験終了時にここに記入されたコードが実行されます。 Unknownコンポーネントのプロパティ ^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^ 新しいバージョンのBuilderで追加されたコンポーネントを使った実験を古いバージョンのBuilderで開いた時など、使用中のBuilderで利用できないコンポーネントが実験に含まれてる場合があります。このような時、利用できないコンポーネントがUnknownコンポーネントとして表示されます。 実験を作成する際にこのコンポーネントを配置しても何も起きません。 **名前** (**Name**) 「名前に関するプロパティ」を参照してください。 ParallelOutコンポーネントのプロパティ ^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^ パラレルポートからのトリガー出力を行うためのコンポーネントです。 **名前** (**Name**) 「名前に関するプロパティ」を参照してください。 **開始** (**Start**), **終了** (**Stop**) 「時間制御に関するプロパティ」を参照してください。 **ポートアドレス** (**Port ddress**) パラレルポートのアドレスを指定します。PsychoPy設定ダイアログの「一般」タブの「パラレルポート」に列挙されている値およびLabJack U3の中から選択します。 **開始時データ $** (**Start data $**) コンポーネントの開始時刻に送信する値を指定します。Noneなら値を送信しません。 **終了時データ $** (**Stop data $**) コンポーネントの終了に送信する値を指定します。Noneなら値を送信しません。 **スクリーンに同期** (**Sync to screen**) データの送信と画面の更新を同期させるか否かを指定します。 予約語 ---------------------------------------------- Pythonの予約語 (Python 2.7) ^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^ Pythonインタプリタを起動してkeywordをimportすると、keyword.kwlistというリストにPython予約語の一覧が格納されます。以下にPython2.7の予約語を示します。これらの語はBuilderにおいて **名前** や変数名として使用することはできません。 .. csv-table:: and, as, assert, break, class, continue, def del, elif, else, except, exec, finally, for from, global, if, import, in, is, lambda not, or, pass, print, raise, return, try while, with, yield   Builderの予約語(1.82.02) ^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^ Builder (バージョン1.82.02)の内部で予約語として登録されているもののうち、Python2.7の予約語でないものを以下に示します。これらの語はBuilderにおいて **名前** や変数名として使用することはできません。 .. csv-table:: __builtins__,__doc__,__file__,__name__,__package__,abs all,any,apply,basestring,bin,bool buffer,bytearray,bytes,callable,chr,classmethod clear,cmp,coerce,compile,complex,copy copyright,credits,delattr,dict,dir,divmod enumerate,eval,execfile,exit,file,filter float,format,fromkeys,frozenset,get,getattr globals,has_key,hasattr,hash,help,hex id,input,int,intern,isinstance,issubclass items,iter,iteritems,iterkeys,itervalues,keys len,license,list,locals,long,map max,memoryview,min,next,object,oct open,ord,pop,popitem,pow,property quit,range,raw_input,reduce,reload repr,reversed,round,set,setattr,setdefault slice,sorted,staticmethod,str,sum,super tuple,type,unichr,unicode,update,values vars,viewitems,viewkeys,viewvalues,xrange,zip False,None,True 以下の語はBuilder内で使用されているモジュール名および定数名です。これらの語はBuilderにおいて **名前** や変数名として使用することはできません。 .. csv-table:: core, data, event, gui, logging microphone, misc, os, psychopy, sound visual, FINISHED, FOREVER, NOT_STARTED, PAUSED PLAYING, PSYCHOPY_USERAGENT, STARTED, STOPPED 以下の語はnumpyおよびnumpy.randomからimportされるのでBuilderにおいて **名前** や変数名として使用することはできません。 .. csv-table:: asarray, average, cos, deg2rad, linspace, log, log10 normal, np, pi, rad2deg, randint, random, shuffle sin, sqrt, std, tan   Builderの内部変数(1.82.02) ^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^ 以下の語はBuilder(バージョン1.82.02)の内部変数として予約されています。 これらの語はBuilderにおいて **名前** や変数名として使用することはできません。 .. tabularcolumns:: |p{12zw}|p{30zw}| .. csv-table:: :header: "予約語", "概要" :widths: 20, 80 :class: longtable \_thisDir, Builderを実行するときにカレントフォルダをpsyexpファイルに移動するために使用されます。 buttons, 最後に取得したマウスのボタンの状態を示すリストが格納されています。 component, 予約されています。 continueRoutine, 実行中のルーチンを継続するか否かを示す真偽値が格納されています。→第7章 currentLoop, 本書では解説しなかったloopTypeのstaircase、interleaved staircasesを使用したときに使用されます。 dlg, expInfoダイアログを作成するために使用します。 expInfo, expInfoダイアログの項目と値が辞書オブジェクトとして格納されています。→第4章、第5章 endExpNow, ESCキーによる実験の中断を有効にしているときに、この変数を利用してESCキー以外のキーで実験を終了できます。 expName, 実験設定ダイアログの[Experiment name]に入力した実験名が格納されています。 filename, 各種実験記録ファイルやログファイルのファイル名を生成するために利用されます。 frameDur, フレームレートの実測値を保持しています。計測に失敗した場合は1/60secにセットされます。 frameN, 現在のフレーム番号を格納しています。→第5章 globalClock, 実験開始からの経過時間を計測するためのpsychopy.core.Clockのインスタンスが格納されています。→第9章 key_resp, 予約されています。 KeyResponse, 予約されています。 level, 本書では解説しなかったloopTypeのstaircase、interleaved staircasesを使用したときに使用されます。 logFile, ログファイルを作成するためのpsychopy.logging.LogFileのインスタンスが格納されています。 paramName, 本書では解説しなかったloopTypeのinterleaved staircasesを使用したときに使用されます。 routineTimer, ルーチン終了までの残り時間を計測するためのpsychopy.core.CountdownTimerのインスタンスが格納されています。 t, ルーチンが開始してからの経過時間を格納しています。→第5章 theseKeys, 最後に取得したキーの状態を示すリストを格納しています。→第7章 thisComponent, 現在処理中のコンポーネントに対応するインスタンスが格納されています。 thisExp, フローの制御ややデータの保存に関与するpsychopy.data.ExperimentHandlerのインスタンスが格納されています。 win, 刺激提示スクリーン本体であるpsychopy.visual.Windowのインスタンスを格納しています。 x, 最後に取得したマウスカーソルのX座標を格納しています。Mouseコンポーネントの **マウスの状態を保存** の設定によって単独の値であったりリストであったりします。 y, 最後に取得したマウスカーソルのY座標を格納しています。Mouseコンポーネントの **マウスの状態を保存** の設定によって単独の値であったりリストであったりします。 以上に加えて、以下の語は正常なルーチンの実行に必須の変数名と一致するのでBuilderにおいて[Name]や変数名として使用することはできません。 .. csv-table:: :widths: 36, 64 trialComponents (trialはルーチン名), 当該ルーチンでフレーム毎に処理する必要があるコンポーネントのインスタンスを並べたリストが格納されています。→第8章 trialClock (trialはルーチン名), 当該ルーチンが開始されてからの経過時間を計測するpsychopy.core.Clockのインスタンスが格納されています。→第9章 ログファイル --------------------------------------------- PsychoPy Builderで実験を実行すると、拡張子 .log のログファイルが作成されます。実験が十分な精度で実行されているかどうかを確認したい場合や、どうも意図している通りに刺激が提示されないといった問題が生じている時に、このログファイルから情報が得られる場合があります。ただし、Builderの実験がどのようなコードにコンパイルされて実行されるのかある程度知識がないと対策をとることまでは難しいかも知れません。 ログには以下のレベルがあります。実験設定ダイアログでログの出力レベルを選択すると、選択されたレベル以上のログがログファイルに出力されます。例えばwarningを選択すると、waringとerrorのレベルのログが出力されます。infoを選択すると、info、exp、data、warning、errorのレベルのログが出力されます。 1. error 2. warning 3. data 4. exp 5. info 6. debug 以下にdebugを選択した場合のログファイルの先頭部分の例を示します。非常に長い行は中略してあります。 各行の最初の数値が実験開始からの経過時間(秒)、続いてログのレベルが示されています。レベルに続いてその時刻に生じたイベントの内容が書かれています。 :: 3.0528 WARNING Movie2 stim could not be imported and won't be available 7.8399 INFO Loaded monitor calibration from ['2015_06_02 16:25'] 8.9837 EXP Created window1 = Window(allowGUI=False, allowStencil=False, ... (略) 8.9838 EXP window1: recordFrameIntervals = False 9.1467 EXP window1: recordFrameIntervals = True 9.3343 DEBUG Screen (0) actual frame rate measured at 58.77 9.3344 EXP window1: recordFrameIntervals = False 9.9161 EXP Created text = TextStim(alignHoriz='center', alignVert= ... (略) 9.9274 EXP Created stimulus = Polygon(autoDraw=False, autoLog=True, ... (略) 9.9286 EXP 0)までの整数を並べたリストを作成することができる。 - range( )を用いて、mからn (n>m)までの整数を並べたリストを作成することができる。 - range( )を用いて、mからnまで、sの間隔で整数を並べたリストを作成することができる。ただしm、nは互いに異なる整数、sは非0の整数である。 - リストの要素を無作為に並べ替えることが出来る。 - m個の要素を持つリストから、n個の要素(m>n)を重複なく無作為に抽出することが出来る。 - ルーチンに配置された視覚刺激コンポーネントをスクリーン上に描画させないようにすることが出来る。 - スライスを用いて、あるリストから連続する要素を抽出したリストを作り出すことが出来る。 - リストの先頭から要素を抽出する場合のスライスの省略記法を用いることが出来る。 - リストの末尾までの要素を抽出する場合のスライスの省略記法を用いることが出来る。